■趣旨
高齢化と人口減の進展、家族形態や生活様式の多様化に加え、COVID19 感染予防の面から人と人との触合いが回避される中で、地域コミュニティの存在自体が問われている。
今から10年前に発生した東日本大震災では、津波と原発過酷事故により広域的、長期的に居住者の避難が余儀なくされた。避難所、応急仮設住宅、高台移転や復興住宅へと転居が繰り返され、元来人口減と高齢化によって地域の活力が失われている中でコミュニティの喪失に拍車がかかった。別の見方をすれば、被災地固有のものと されて内在していた課題が、将来的に都市部でも起こりうる課題として一気に先取りされて顕在化したともいえる。
被災地の復興のために数々の取組がなされたが、それがどのような意義をもち、どのような課題をもたらしたか。東日本大震災発災10 年を迎え、地域コミュニティのあり方の面からそれを検証したい。
なお、今回の研究会は日本建築学会建築計画委員会のメンバーも参加するコラボシンポジウムとします。
■開催日時・場所
◇日時 令和 3 年 3 月 10 日( 水 ) 18 時〜 20 時 30 分
◇場所 市浦ハウジング&プランニング会議室+ ZOOM
■スケジュール
◇趣旨説明 18時〜18時05分(5分)
◇講演1 18時05分〜18時50分(45分)
研究者の立場から「津波と原発事故による復興計画のパラダイムシフト 」
東京大学都市工学科特任教授 窪田亜矢先生
◇講演2 18時50分〜19時35分(45分)
設計者の立場から「岩沼市玉浦西災害公営住宅 B 1 地区と石巻市北上町にっこり団地災害公営住宅の計画を通して」
都市建築設計集団/UAPP(仙台市) 手島浩之氏
休憩 19時35分〜19時45分(10分)
◇講師を交えた意見交換 19時45分〜20時30分(45分)
・設計者の立場からのコメンテーター
ディーワーク 藤沢毅氏(宮城県内の復興、女川町の高台移転等を担当)
・研究者の立場からのコメンテーター
名城大学教授 高井宏之先生(日本建築学会住宅計画小委員会 メンバー)
・参加者
- 第376回研究会『海外における脱炭素社会に向けた木造建築物について』 (2024-3-15)
- 第375回研究会『これからの都市の中の木造建築物と集合住宅』 (2023-12-11)
- 第374回研究会『研修旅行 時間を掛けてつくられた地方都市の建築・ランドスケープを巡る 山形県』 (2023-11-10)
- 第373回研究会『空き家、古い団地を活用し、まち・エリアのサスティナビリティを高める』 (2023-10-18)
- 第372回研究会『脱成長都市における「インナーコミュニティ問題」について学ぶ』 (2023-8-02)
- 第371回研究会『省エネ・環境に配慮したこれからのハウジングの有り様を考える』 (2023-5-31)
- 第370回研究会「カーボンニュートラル時代に集合住宅はどう変わるのか」 (2023-2-28)
- 第369回研究会「⽣活環境をデザインする」 (2022-12-07)
- 第368回研究会「研修旅行 香川県」 (2022-11-11)
- 第367回研究会「若手座談会 − わたしたちが描く、幸せな暮らし方」 (2022-9-08)