■趣旨
わが国は「2050年カーボンニュートラル」、すなわち、2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする、脱炭素社会の実現を目指すことが宣言されました。このことは、わが国における様々な分野において、脱炭素化に向けた不断の努力が求められることを意味します。
こうしたなか、わが国の住宅・建築物に関する省エネ施策をみると、2022年には建築物省エネ法が改正され、2025年には新築住宅への省エネ基準適合義務化、2030年には省エネ基準のZEH・ZEB水準への引き上げが行われるなど、省エネ性強化のロードマップが示されています。
集合住宅研究会では、こうした動向を踏まえ、2023年度より「カーボンニュートラル」を重要テーマの一つと捉え、リレー的に研究会を実施することとしました。2023年2月には、その端緒として、早稲田大学教授の田辺新一先生から建築分野におけるカーボンニュートラルの全体像について学ぶ機会を得たところです。
本テーマの2回目となる今回の研究会においては、住宅のエネルギー、パッシブ技術に関する幅広い研究に携わられ、また、積極的に情報を発信されている東京大学大学院准教授の前真之先生をお招きし、省エネ・環境に配慮したこれからのハウジングの有り様を考える機会を設けました。研究会では、次のような観点について、前先生から情報のご発信、ご提言をいただき、参加者の方とともに、学び、考える会にしたいと考えます。
・省エネ住宅の日本の現状、海外との比較
・住宅・建築物の省エネルギー、再生可能エネルギー等の新しい技術とは?
・日本の気候に合わせたこれからのパッシブな技術とは?
・集合住宅の新築、改修に有効な省エネルギー技術、設計法とは?
・設計者、技術者に求められる知見や行動とは?
・カーボンニュートラルを見据えたハウジングの未来は?
■開催日時・場所
○日時 令和5年5⽉31⽇(水) 18:00〜20:10
○場所 建築家会館本館1F ⼤ホール(会場対⾯開催+WEB配信)
○参加者 集合住宅研究会の会員事務所所員及び個人会員
■スケジュール
(1)趣旨説明 担当幹事 18:00〜18:05(5分)
(2)講 演 前 真之 ⽒(東京大学大学院 准教授) 18:05〜19:20(75分)
(3)講演者を交えた意⾒交換、質疑応答 19:30〜20:10(40分)
進行 吉村 将次(坂倉建築研究所)
- 第382回 主体性を喚起する小規模再開発-新しいハウジングビジネスについて- (2024-12-25)
- 第381回 研修旅行『熊本ア一卜ポリス集合住宅団地を巡る』 (2024-12-15)
- 第380回「日本とドイツの都市の環境と景観は何故違うのか…」 (2024-11-01)
- 第379回 人と人をつなぐ「共在の場」を考える (2024-9-27)
- 第378回「高齢者が健康に住み続けられるウェルビーイングなまちづくり」 (2024-9-10)
- 第377回 :ミュンヘンにおける 「こどもにやさしいまちづくり」の実務 (2024-6-13)
- 第376回研究会『海外における脱炭素社会に向けた木造建築物について』 (2024-3-15)
- 第375回研究会『これからの都市の中の木造建築物と集合住宅』 (2023-12-11)
- 第374回研究会『研修旅行 時間を掛けてつくられた地方都市の建築・ランドスケープを巡る 山形県』 (2023-11-10)
- 第373回研究会『空き家、古い団地を活用し、まち・エリアのサスティナビリティを高める』 (2023-10-18)